#僕と姉
- toshiki tobo
- 2021年12月27日
- 読了時間: 3分
僕には2つ年上の姉がいる。
姉のことを僕はお姉ちゃんと呼んでいる。
小さな頃兄弟同士を名前で呼び合う友達に憧れ
一度だけ呼び捨てでお姉ちゃんを呼んだことがある。
そしたら凄い剣幕で怒られたのを覚えている。
きっとお姉ちゃんはそんなこと忘れているんだろうね。
中学2年生のぐらいころから僕はお姉ちゃんが嫌いになった。
それ以来ほとんど口を聞かなくなった。
一緒の家には住んでいたから話すことはあっても
そんなに深くは話さないようにしていた。
お姉ちゃんは小さな頃から気が強くて
だいぶ女々しかった僕はいつも半べそをかいていた。
お姉ちゃんは高校生の頃にその性格をさらに尖らせ、
僕の嫌いは最高潮に達した。
そのあたりから僕らの間には深い溝ができ始めた。
僕はとにかくお姉ちゃんと距離を置くのに必死で
大学生の頃は意図的に帰省時期をずらし
お姉ちゃんとの接触を一切絶った。
そしてあらゆる連絡方法を遮断した。
「この人といると絶対に不幸になる」
そう思った。
両親が死んだら完全に縁を切るつもりでいた。
昨年、お姉ちゃんが婚約したことを母から聞いた。
僕がその連絡を受けた時、
お姉ちゃんはあと数週間で籍を移すというところだった。
それでも尚僕は頑なに連絡を拒んだ。
その後数ヶ月して、ひょんなことから顔を合わせた。
確か僕が帰省をし、お姉ちゃんも家に顔を出した時だったと思う。
「結婚おめでとう」とサラッと口から出た。
すごくあっさりとね。
純粋な気持ちからだった。
お姉ちゃんもそれを素直に受け入れた。
その時はじめて過去のことを自分はさほど気にしていないことに気づいた。
自分も少し大人になっていたのかもしれない。
お姉ちゃんも知らない間に変わっていたんだ。
僕がお姉ちゃんをブロックしている間に
お姉ちゃんは幾度も連絡を送ってきてくれていたこと、
僕が元気なのかを母に尋ねていたこと、
その他諸々を耳にした。
お姉ちゃんが過去を悔い改めていることも本人から聞いた。
今日はじめてお姉ちゃんの住む家に遊びに行き
小さな頃と同じようにテレビゲームをした。
相変わらずなところもあるけれど、
それはもう仕方のないこと。
これが僕のお姉ちゃんなんだ。
コロナで延期になってしまったけども
来年の初夏には式を挙げるという。
僕も一緒に歩くようだ。
夫の弁当を作るお姉ちゃんをはじめて見て
やっぱり変わったなと思いながらも、
この人はこれからも僕のお姉ちゃんなんだとそう感じた。
今日のブログは小さな頃の僕のよう。
お姉ちゃん、お姉ちゃんとくどいぐらいに連呼してる。
小さなころは本当にどこに行くのもお姉ちゃんと一緒だった。
今日も遊びに来てくれてありがとう。
10数年ぶりの家族でのクリスマスはカニ鍋のように
無言でチキンにかぶりついてあっけなく終わった。
僕の家らしいとも思った。
食べ終わるや否やお父さんはお風呂へ向かい、
僕は眠くなってこたつへ潜った。
母とお姉ちゃんはしばらく話していたようだけど、
揃ってこたつへ潜ってきた。
久しく陽を浴びたクリスマスツリーだけが
綺麗に光っていた。
それでは、また明日。
お粗末様でございました。

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