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#命の循環

  • 執筆者の写真: toshiki tobo
    toshiki tobo
  • 2021年9月27日
  • 読了時間: 0分

夜、お母さんから実家の近所に住むおじいさんが亡くなったという連絡を受けた。

金井さんというおじいさん。

94歳だったという。


もうずっと会ってはいなかったけど

小さな頃はよく可愛がってもらっていたから

とても悲しい気持ちになった。


僕が中学生にあがる頃まで僕の地元は町として独立する行政区だった。

金井さんは長年その町の町長をしていたんだ。


学校の式典にはもちろん参列するのだけど、

自らの戦争体験もお話ししてくれる機会もあった。

穏やかで、礼儀正しく、博識なおじいさんだった。


僕の家とは昔から付き合いがあったようで、

金井さんの奥さんと亡くなった僕のおばあちゃんは

同じ夫人クラブなるものに入っていた記憶がある。


僕の家から金井さん家とその前に広がる畑が見えて、

帰省するたびに畑仕事に精を出す金井さんを目にしていた。

お父さんがまだまだ元気だよと言っていたので、

コロナが収まったら会いに行こうかと思っていた。


が、それももう叶わないね。

それでもお葬式には顔を出そうかと思ったけど、

東京からだとあまりよくないからとお母さんに制止された。

その通りだ。

かえって気を遣わせてしまうかもしれないね。

せめてお焼香ぐらいあげたかったな。


27歳になって、僕の周りで命の循環とも思える摂理が活発になってきた。

出産の話と葬式の話が毎年のように耳に入る。


命は長いようで短い。

年々、時間の経過が早くなってきているような気もする。


残さなければならないものを書き留めておかないと、

どんどん消えて無くなってしまう。

心や頭に残せるものは少ない。


もう少し毎日を大切に生きよう。


今日も遊びに来てくれてありがとう。

金井さんは僕の両親の仲人をしてくれた人でもある。

僕の家にとってはかけがえのない存在だったわけなんだ。

おじいちゃんを知らずに育った僕にとって

どこかおじいちゃんの役を買ってでてくれるような人だった。

もっと色んな話ができたらよかったな。

それでは、また明日。


お粗末様でございました。




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