#風を追う
- toshiki tobo
- 2021年5月24日
- 読了時間: 2分
晴れた。昨日まであんな天気だったのに。
この空の青さをどんなに待ち望んでいたことか。
洗濯をし、運動をし、友達と電話をし、
そして今日も散歩へ出かけた。
川を見たかった。目黒川へ向かった。
目黒駅から恵比寿駅へ進み、南下。
遠回りをして中目黒へ進んでいった。
背伸びをして攻めにいったわけだ。
川を見に行ったわけなのに
ケーキを食べて、服を買っていた。
様子がおかしい。まぁ、仕方がない。
小洒落た人が沢山いるもんだと
恐縮しながらプラプラ歩いてた。
小洒落た人が入ってゆく小洒落た店から
なんとも心地よい香りが漂っていて、
風がふんわりそれを運んできた。
で、その風は僕を通り過ぎてゆく。
「あぁ、この風はどこまで吹いてゆくのだろう」
僕まで届いた風はきっと誰かの香りを乗せてきた風。
で、僕を通り過ぎると同時に僕の香りも
どこかへ乗せてゆくのだろう。
ぷ~ん、て。うそうそ。さわ~、てね。
風の始まりと終わりはどこなんだろう?
どういうところをどのくらいの速さで
誰を経由してどこで終わりを迎えるのだろう?
今日の風で僕は少し満たされた。
それはきっとこの風がいろんな体験をしてきたからだと思う。
また、詩人みたいなこと言ってる。
恥ずかしい。陳謝。
まるく、ふんわりとした柔らかな風が
正面から包み込むようにやってきて
どこかへ旅立っていった。
着ていたTシャツふわっと膨らんだ。
本当に心地が良かったんだ。
西日が弱くなり始めたとき、
空にはオレンジに染まる雲と
もうすぐ満月にを迎える月がくっきり浮かんでいた。
綺麗な空だった。
僕を通り過ぎたあの風が、終わることなく、
生き続けてくれるなら、嬉しい。
きっと誰かを少しだけ満たしてくれると思うから。
今日も遊びに来てくれてありがとう。
僕の化身であるこの備忘録は
僕をいろんなところへ連れて行ってくれる。
そして、いろんな出会いをもたらしてくれる。
自分の一部であったものがひとり歩きを始めた。
なんだか不思議なもんだ。
それでは、また明日。
お粗末様でございました。

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