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#形になりつつある記憶

  • 執筆者の写真: toshiki tobo
    toshiki tobo
  • 2023年4月19日
  • 読了時間: 3分

更新日:2023年4月20日

Googleの鼻歌検索の機能をご存知でしょうか。2020年にリリースされた当機能を今の今まで知らず、その精度に脱帽しました。僕が検索したのは、Derek and the Dominosの『Layla』でした。冒頭のギターリフを耳にすれば誰もが「あ、これか」となる有名な曲です。邦題は『いとしのレイラ』です。余計な一手間でげんなりさせないでほしいところですが、ノスタルジックに想いを馳せる方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。以前なら曲名を知りたいときには決まってShazamを利用していました。何十回、何百回、何千回と鼻歌を聴かせ、「何も見つかりませんでした」と毎回丁寧にお返事をいただいては、iPhoneを地面に叩きつける茶番を展開していました。


頭の中にある曖昧なものをはっきりさせることが、テクノロジーの凄まじい進歩により実現できるようになってきました。素晴らしいことです。夢を映像化できる技術が開発されるのもそう遠くはないかもしれません。夢こそ覚えておきたいもののひとつです。


記憶の曖昧さを嘆いたことに始まったこの備忘録も気付けば3年が経過しました。数日前に過去の記事を見返すことがあり、タイトルを見ては「?」となり、文章を読んで「。」なり「!」なりにしっかり変わったものですから、意外と覚えているもんだなと自分の海馬に関心しました。裏を返せば、文章に残さなければすべて忘れていたと言うことにもなります。そう思うと寂しさも一入。やはり、僕はもう少し覚えておきたいと思います。たとえ文章だけでは当時の心情を思い出せなくとも、添付された画像を目にするとすべてをはっきりと思い出せるので、自分の行いの確実性を褒めてあげたくなります。これに音楽がつけられればなおのこといいに決まっていますが、そんな時間は持ち合わせてはいませんので、音楽は音楽で別に記録を残したいと思います。


義務になりつつもある僕の趣味のあれこれですが、外から見たらどうなのでしょう。「やること多くて大変だね」と言われることがあれば、「こだわりが強そう」などと言われることもあり、誠に干渉千万極まりない。だまっていなさい。好きでやっているのだから、勝手にやらせてほしいなと心底思っています。


なぜ喧嘩腰になっているのかちょっとよくわからなくなってきましたが、好きなことを好きなようにできることは幸せなことです。僕にとってのその好きなことは、出来事を記録や記憶に残すことです。いささかあまりにも素敵なことを言ってしまったような気がして恥ずかしくなっていますが、ガス台の前でフライドポテトを揚げては食べ、揚げては食べをアホの一つ覚えのように繰り返す昨今ですので、プラマイ0です。


鼻歌音痴じゃなくてよかったと胸を撫で下ろした、僕の記憶のお話でした。




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