top of page

#やさしい気持ち

  • 執筆者の写真: toshiki tobo
    toshiki tobo
  • 2022年5月29日
  • 読了時間: 3分

更新日:2024年5月27日

先日、お父さんから1枚の写真が送られてきた。

どうやら、家庭菜園をはじめたようで

ビッグバンを起こした喜びを息子に伝えたかった模様。


写真につづけて、

「7種類の苗を本日植えました」

ときた。


RPGじみた文章の世界線に

仕事中だったけど思わず笑っちゃった。


「きゅうり、なす、とまと、ミニとまと、

万願寺、ししとう、しそ、ピーマン、です」


お父さんは呪文も唱える。


2年ほど前にLINEを覚えてから

息子の知らざるお父さんのユニークネスが

文章内で大乱舞。


こんな人だったったけ、と

首をかしげちゃった。


お父さんは昔は口数少なで不器用な生き様を

息子の目に焼き付けた。


僕は1人暮らしをはじめてからの

この10年にお父さんはちょっとずつ

変わったように思われる。

年のせいもあるのか、よくも悪くも、

よく笑い、よく話すようになった。


小さなころ、一緒に住んでいたおばあちゃんが

家庭菜園をしていて、

お父さんは若干それを嫌がっていた、


お父さんは何でもかんでもすっきりさっぱりさせたがる

元祖ミニマリスト的なあれで、

おばあちゃんが創造した菜園帝国に

自らの領土を侵食されたくなかったんだと思う。


がしかし、今は打って変わって自らの帝国を

建国しそれを拡大することに夢中な模様。


でもさすがはお父さんで、

几帳面に綺麗に作り込んでいるのが

写真から見てとれた。


先日実家に帰ったとき、

お父さんがYouTubeでカボチャの育て方をみはじめた。

久々の息子を差し置いて見ていた。

息子はカボチャに負けた、

それほどまでに夢中な模様。


そもそもお父さんがYouTubeを見ていることに

びっくりしすぎて目玉が弾け飛んだ。


悟りを開いた僧侶のように

これといって欲がないように思われたお父さんに

素敵な趣味ができたようで息子は嬉しい。


最近は街中でお花をスマホやらカメラやらに収める

年配男性をよくみる。

撮影後も愛でるように眺める姿はなんとも愛くるしく、

僕は穏やかな気持ちになる。


男が花なんか、と言われる時代も

知らないうちに終わりを告げて、

おされな花屋には、おされな少年が

通ったりなどもしている。


家庭菜園もどことなく女性が始めるイメージがあるけど

それは、ただのイメージで、誰がやったってよいわけで。


植物を身近に感じることは

心にスペースを作るよいきっかけになる。


やさしい気持ち、をそこに満たしてあげたい。


今日も遊びに来てくれてありがとう。

やさしくない気持ちが込み上げ突き上げることの多い僕だけど

お花をみると、生まれつき備わる1京ヘクタールの

脳内のお花畑が一瞬で見ごろを迎える。

人間、単純な生き物だなと思ったりしつつ

やさしくない気持ちを打ち上げながら

今日もまた1日を終えるのでした。

それでは、また明日。


お粗末様でございました







Comments


bottom of page