top of page

耳をすませど聖司はおらん

  • 執筆者の写真: toshiki tobo
    toshiki tobo
  • 2021年1月31日
  • 読了時間: 3分

更新日:2021年2月3日

今日も金曜と同じ喫茶店にきている。

日曜ということもあって満席だ。

ちょうど窓際の4人席が奇跡的に空いていたので

胸をなでおろす気持ちで席についた。


今日は1か月前に買った使えるアイテムを

記事にまとめてみたいと思っていたのだが

後ろのじいさんの話が気になって仕方がないから

それをシェアしてみたいのだが、とりあえず聞いて。


僕の後ろに1人ぽつんとじいさんが座っていた。

誰かを待っているような雰囲気でスマホをちらちら

のぞいたりなどしていた。


で、僕が座ってから30分したころに急に

スマホが鳴り、でかい声で会話を始めた。

案の定待ち合わせをしていた模様。


いつもなら「外で話していただけます?」と

声をかけるところなのだが、

その声があまりにもウキウキしていたので

ほっこりしてしまった。

(頭に血が上りやすいのですぐ他人に口出してしまう)


数分したら男女2人組が元気よく入ってきた。

「シャチョさ~ん!」と40代ぐらいの女性。

「おぉ゛お久しぶりです。」と70代ぐらいの男性。


気にならないわけが、ない。


話を聞いていると、僕の後ろに座っていたじいさんは

どこかの社長で、70代ぐらいの男性もまた社長。

そして40代ぐらいの女性は中国人で、70代ぐらいの社長の

ツレのようだ。


会話の内容は実にダイナミックだ。


カンボジアの投資の話から幕が切って落とされた。

続いてマスクの話。じいさんにとってアベノマスクは

使いやすいが、やはり小さすぎるとのこと。

中国でもっといいもん作らせればよいとのこと。

そのあと、アリババの話に移っていった。

もうすぐ棺桶なのに、まだまだ金儲けが好きらしい。

アリババの続きで中国の話に入った。


おもにシャチョさん同士が会話をして、

いい塩梅に女性が入ってくる。


「俺は台湾に30回ぐらい~」

「俺は香港に50回ぐらい~」

などと羽振りのよい自慢話の合間に

「マッタ~ドウセ遊ビバッカダタンデショ~!」

漫画みたいな流れだ。


中国人はすぐ人を売るだとか、消すだとか、

まともじゃないよ中国共産党は~とか、

バチバチに中国ディスリを続ける。


ちょっと文字起こしに夢中になってる間に

赤札が来ただのの話が始まり、

シャチョさんたちは70代オーバーであることが判明した。

赤札が来るということは当時17歳以上。

ということはシャチョさんたちは90歳近いということなのか。

あっぱれだ。


90歳間近で女に金。男の鏡だ。

声のしゃがれ具合からして絶対に酒好きだろう。

フルコンボだ!アッパレ!


令和の時代に男の鏡という表現はどうかと思うが

あえて使わせてほしい。


で、新喜劇ばりのタイミングで前の席に座っていた女性が

ものの見事にアイスコーヒーをぶちまけた。


最高すぎる!!!


辺りが一瞬で静まり返った。

が、シャチョさんたちすぐさま会話再開。


シャチョさん!奢ってあげて!見てたでしょ!


幸いコーヒーをこぼしたその女性は

彼氏さんと思しき人と来ていたが

やるせない気持ちになって、

取り急ぎウェットティッシュを差し渡した。


僕の前には脇目も触れず、

僕の後ろでは10億円抹消の話が熱を帯びている。


「命大丈夫か?」が今リアルに聞こえた。


机一つを隔てただけで、世界はこうも違うのか。

左のテーブルでは男が女にキャバクラを進めている。

生活に行きづまり、最後の手段の話のようだ。


ついでにいうと、ここは巣鴨駅前ルノアール。


世界は広くおもしろい。

不思議なことで満ち満ちている。


最後の中国人女性の3億円分配話をもっとききたかったが

お腹がすいてきたので帰路につこうと思う。


お粗末様でございました。

Comentários


bottom of page