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#教えて、お兄さん

  • 執筆者の写真: toshiki tobo
    toshiki tobo
  • 2022年5月15日
  • 読了時間: 2分

人見知りというものをほとんどしなくなった。

緊張はするけれど昔ほどではない。


そもそもそこまで人見知りはしないたち。

人とお話しすることが本当に好きなんだと思う。


僕は滑舌がよくないから

それが気になって話すのを我慢する時がある。

滑舌が悪いことを恥ずかしいと思っていたり、

誰かに指摘されるのが怖いから。


そんなことから、時々少しどもる。

うまく言葉が出てこないことがある。

そして後になって肩を落とすこともしばしば。


そうはいっても、やはりお話が好き。

隙あらば誰かとお話しするチャンスを狙っている。


優しい誰かと話したい。

話したい気持ちが爆発する時がある。


最近は白杖を持った方へも

気軽に声をかけられるようになった。

みんな、優しい。


短い時間だけどいろんなことを教えてくれる。

その人の日常が少し見えてくる。

楽しい。


先日、雨の中を白杖をもったお兄さんが歩いていた。

帰宅ラッシュ帯だったから

狭い道で傘と傘とがぶつかり合い

雨の冷たさをより一層強めていた。


僕はヨガに行く途中で、

ヨガスタジオ付近でお兄さんを見つけた。

ちょっと危なそうだったから

ほんの少しだけ一緒に歩いた。


お兄さんは明るい人だった。

お仕事で今から訪問があるとのこと。


この前一緒に歩いたおじさんは

明かりが割と見える人だったけど

このお兄さんはどうなんだろうと思い、質問した。


お兄さんはほとんど見えていないみたいだった。

「夜盲症なんです」。

お兄さんは夜になると完全に何も見えなくなってしまうと

そう話してくれた。


この雨の中、傘をしながら、足元を確認し

真っ暗闇を歩く。

僕にはできない。怖い。怖すぎる。


気をつけてくださいね、と

お兄さんに告げお別れをした。


幸いにもその後雨は上がったけれど

お兄さんのことが心配だった。


でも、そんなに心配することもないかもしれない。

むしろ僕なんかよりお兄さんの方が

よっぽど心が強く、なんだか楽しそうだった。


僕もあんな風にかっこよくなりたいなと

現実社会で久々にそう思った。


また、同じところでお兄さんに会えたら

もっといろんなことを知りたいと思った。


滑舌はもうこれ以上良くはならないと思う。

だったらそれが気にならないくらい

相手にとって楽しいお話しができればいいんだと

お兄さんとお話しして前向きになった。


今日も遊びに来てくれてありがとう。

朝の通勤途中でも白杖を持った人は以外にも多い。

互いの元気を交換しながら

少しでも多くの人と一緒に歩きたい。

師はいつだった身近にいるよ。

学びの毎日を大切にしたい。

それでは、また明日。


お粗末さまでした。




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