#ちょっとお隣いいですか?
- toshiki tobo
- 2022年8月3日
- 読了時間: 2分
アイスを買い込む夏が始まった。
夜、ひと段落したら、1つだけ食べる。
冷凍庫から1つ、また1つ、と取り出しては
アイスが消えてゆくことに寂しさを覚える。
今年はそんな夏を過ごしている。
一喜一憂の、夏。
大学4年生の頃、
太宰小説にはまった時期があった。
ちょうど就活をしていた時期。
あの頃も一喜一憂していた。
真夏に真っ黒なスーツを着る。
あの夏も暑い夏だった。
葬式帰りのような暗い気持ちで家路につき
薄暗い部屋で本を読んでいた。
スーツを見て、皮肉なもんだ、と
虚しく床に寝転がり天井を眺めていた。
太宰治はうまく生きられない人間を書くのがうまい。
それに触れて、励まされていた。
くすぶっているのは僕だけではない、
僕の方がまだましかもしれない、て。
太宰が書くうまく生きられない人間は
基本、虚栄心がすこぶる強い。
自分のことをべらぼうに、語る。
たいしたもんだ、と関心する。
ほとんど一方通行だから、
かえって清々しい。
彼らは"話したい人"だった。
幾人かの個人が集まった時、
その人がどのタイプなのか気になる。
話したい人なのか、聞きたい人なのか、
会話をしたい人なのか、
勝手に仕分けをしている。
僕はどれだろう。
強いて言うのなら、会話をしたい人。
話すことと聞くことを繰り返したい。
一緒にテンポを作ってゆくのがおもしろい。
話し過ぎたら、相手にもそうしてほしいと
ちょびっと、いけないことも考える。
話したい人と一緒の時
少ししんどくなる。
秒速1000億メートルの風の中なのかなと
泣いちゃう。
それ、暴力なのでは!?
向かいあっている時は殊更にそう感じる。
あれは、しっかり、しんどい。
だから、基本は、
相手がどんなタイプかわかるまで
隣でお話ししてほしい。
僕もそうしたい。
友達でも隣同士で会話をした方が
ずっと心が楽。
優しい言葉を増やしてあげられる気がする。
両腕を組みたくなるような場面でも
隣同士だと「そうだよね」ですむこともある。
不思議なもんだね。
そういうものなのかもしれない。
さて、今日もアイスを食べよう。
今週はがんばっているから
2つ食べていいことにする。
別にいいんだよ。がんばってるもん。
アイスも甘い、自分にも甘い、
そんな、夏。
今日も遊びに来てくれてありがとう。
たとえ同じ意見をもっていても、
この人と一緒は嫌だなと思う時がある。
無理せずに適切な距離を見つけたい。
しんどかったらアイスを食べる。
でも、今日の写真はケーキ。
大抵いつも、倒す。
それでは、また明日。
お粗末様でございました。

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